昨日の記事でも紹介したNHK調査では、「放送文化研究所」だけのことはあり、「テレビとツイッター」の関係にもふれています。今年3月、NHKで「放送記念日」特集『激震マスメディア』の中でも触れていましたが、最近では、テレビを見ながらツイッターに書き込むという新しい情報行動をとる若者が増えているようです。下の図は、「テレビを見ながら、その番組についてツイッターで書き込みをする」人の割合を示しています。64%の人が、こうした新しいタイプの情報行動をしていることがわかります。
テレビを見ながらのツイッター書き込み率
  出典:三浦・小林「テレビの見方が変わる」(『放送研究と調査』2010年8月号)

 「ながら」で書き込みをする番組をみると、「バラエティ番組」(54%)がトップで、「ニュース」(45%)が第二位。第三位は「スポーツ中継」(35%)でした。いずれも、リアルタイム性の高い番組で、納得がいきます。番組中に「つっこみを入れる」(54%)人が多いようです。

 「リアルタイム」で「今、何が起きているのか」を知る手段(メディア)をみると、下の図のように、「ツイッター」(68%)がテレビ(69%)に並ぶほどの勢いを見せています。

リアルタイム情報の入手
 
「テレビを見ながらツイッターを利用して感じること」 のトップは、「みんなでテレビを見ているような一体感を感じた」(46%)とのことです。まさに、「ネオ茶の間」という、新しいメディア空間の誕生ですね。テレビ局側は、こうした視聴傾向に対応して、生番組を増やすのではないでしょうか?

※ 調査対象は「15~49歳のツイッターユーザーで、1日に1回以上書き込みする人」であることにご注意ください。


参考文献:
三浦基・小林憲一「テレビの見方が変わる~ツイッターの利用動向に関する調査」『放送研究と調査』2010年8月号