ドン・タプスコット著『デジタルネイティブが世界を変える』〔2009〕
デジタルネイティブが世界を変える

 これは2年以上も前に出版された本だが、最近購入したばかりので、さっそく読み始めたところだ。まだ100頁くらい読み進めたところ。全部で450頁くらいの本なので、読みながら、注目したい点をメモしておきたい。この本で、いちばんのオリジナルなポイントというと、「デジタルネイティブ」(ネット世代)の8つの行動基準という点だろうか。次の8つだ:

(1)自由(ネット世代は何をする場合でも自由を好む)
(2)カスタム化(ネット世代はカスタマイズ、パーソナライズを好む)
(3)調査能力(ネット世代は情報の調査に長けている)
(4)誠実性(ネット世代は商品を購入したり、就職先を決めたりする際に、企業の誠実性とオープン性を求める)
(5)コラボレーション(ネット世代はコラボレーションとリレーションの世代である)
(6)エンターテインメント(ネット世代は、職場、学校、そして、社会生活において、娯楽を求めている)
(7)スピード(ネット世代はスピードを求めている)
(8)イノベーション(ネット世代はイノベーターである)

 それぞれもっともだと思うが、考えてみると、これらの基準は、いわゆるWEB2.0の特徴とほぼ重なっているように思われる。言い換えれば、デジタルネイティブ(ネット世代)は、Web2.0をフルに活用する(できる)世代だということもできるだろう。

※追加:
 300頁ほど読んでみると、上記の8つの基準をもとに、それぞれを「教育」「人材管理(企業)」「消費者」「家族」「政治(民主主義)」に応用したものであることがわかった。それぞれについて、ネット世代になって、「~2.0」へという動向がみられるというもの。2.0の波に乗り遅れては、ダメになるという論調のようだ。その意味では、本書の第3章「ネット世代の8つの行動基準」が、やはり本書の主眼点ということになろう。それ以上でもそれ以下でもない。結局、本書の「ネット世代」とは、「ウェブ2.0世代」と同義ということになる。同語反復ではないが、ウェブ2.0を若者ユーザーに置き換えたネット社会論といえるだろうか。