私の本務校では、データべースの外部接続サービスが他の大学に比べて立ち遅れているが、今年の4月から、朝日新聞の「聞蔵」(記事データベース)と「朝日新聞デジタル」の外部接続トライアルを実施している。学生、教職員であれば、IDとPasswordを使って、これらのデータベース、電子新聞に無料でアクセスできるのだ。これは情報収集に非常に便利な機能だ。

 「聞蔵」と「朝日新聞デジタル」を併用すると、非常に効率的に最新の情報収集、蓄積を行うことができる。すでに利用されている方も多いと思うので、ここでは、Evernoteと連携した私の情報収集術をご紹介することにしたい。

  「聞蔵」は朝日新聞の提供する記事データベースだ。キーワードを使って、1985年以降、最新の記事(朝刊だと午前5時前後)を検索し、本文と紙面イメージを表示させることができる。一方、「朝日新聞デジタル」は、当日の朝刊をすべてデジタル版で読むことができる。Evernoteを使って情報を収集する場合には、この2つをうまく使い分けることが重要だ。

 私の場合、午前6時に起きてからすぐにPC経由でアクセスし、1時間ほどかけて、前日の最新記事を閲読するのを習慣にしている。 twitterを見るよりも、はるかに濃密な情報を得ることができるし、自分の気に入った情報だけを精選して読むことができるのが最大のメリットだ。もちろん、リアルタイムの最新情報は、テレビやtwitterには劣ると思うが、あさイチで1時間ほどかけて収集する情報は、やはりおいしいネタだといえる。

 まずは、「朝日新聞デジタル」を開いて、「WEB版」で1面から順番に、見出しをざっと拾いながら、興味深そうな記事のリンクをクリックして、本文を読む。保存しておきたい記事であれば、記事全体を選択し、コピーする。あらかじめ開いておいたEvernoteで新規ノート画面にこの記事をペーストする。これで、記事も写真、図表も一発でコピーすることができる。見出しを含めてコピーすると、自動的にEvernoteには見出しがタイトルとして付加されるので、あとで検索するときに便利だ。Evernoteの活用で大事なのは、ノートのタイトルをわかりやすくつけておくということだ。この手間が省けるのはありがたい。また、新聞記事で大切な情報として、日付がある。何年何月何日の記事かというのは、あとで調べるときにも、重要な手がかりになるのだ。「朝日新聞デジタル」では、コピーするときに日付情報も含まれるので便利だ。この点は、後述する聞蔵との違いだ。

 次に、クリップした記事と関連のある記事をさらに過去にさかのぼって検索するには、「聞蔵」を使うのが最適だ。キーワードと検索期間を指定すれば、目的の記事がリストアップされるので、必要とあれば、これもEvernoteにコピーする。ただし、聞蔵の場合、記事をWeb Cripperで保存することができないので、やはりコピーしたい部分を選択し、コピーペーストの機能を使って、evernoteの新規ページに保存することになる(※)。ただし、一番重要な年月日の情報を本文と一緒にコピーすると、Everntoeのタイトルないが日付のみになってしまうので、日付、・紙面情報は別途コピーして、本文の頭に貼り付けるという二度手間になる。慣れればたいしたことはないかもしれない。

※ この点、「朝日新聞デジタル」の記事をクリップするには、ブラウザアドインのWeb Clipperが使えるので便利だ。写真や図表も取り込めるし、記事本文だけを選択することもできる。ただし、「朝日新聞デジタル」では、紙面情報が記載されていないので、学術的な観点からは若干問題がある。

 現在のところ、本学では朝日新聞のトライアル版しか提供されていないが、来年度には、他の新聞、データベースも外部接続が可能になるとのことなので、さらに情報収集の幅が広がり、充実したデータベースがEvernote上で構築されることになると期待される。私のような健忘症の人間によっては、ありがたいかぎりだ。学生にも、折に触れて利用を薦めたいと思っている。

 なお、evernoteに保存する場所については、私の場合、年月別のノートブックとテーマ別のノートブックを階層的に作成している(スタック→ノートブック→ノート)。その日のもっとも重要と思われるニュース記事は、「年月別」(例:2014年10月)のノートブックに保存し、その他の興味を引く記事は、テーマ別(例:スマートフォン、御嶽山噴火など)に保存している。あとで検索するのに便利だからだ。evernoteに取り込むことのもう一つのメリットは、テキストを自由に編集できることと、ハイパーリンクをそのまま使えることだ。OneNoteだと、印刷イメージでしか取り込めないため、取り込んだ文書の編集やリンクの活用ができなくなるという欠陥がある。


asahi