メディア・リサーチ

メディアとコンテンツをめぐる雑感と考察

2010年12月

 きのう紹介しようと思った、”Socialnomics”ですが、調べてみると、日本語訳はいち早く出版されていました。タイトルは、『つぶやき進化論-「140字がGoogleを超える!』というものです。

つぶやき進化論 「140字」がGoogleを超える! (East Press Business)つぶやき進化論 「140字」がGoogleを超える! (East Press Business)
著者:エリック クォルマン
イースト・プレス(2010-07-29)

原書の表題とあまりにもかけ離れたイメージのする邦訳書名は、あまり頂けませんね。私自身は、きのう原書を入手したばかりで論評することはできませんが、通読したら、(原書の)書評の形で公開したいと思っています。

 負け惜しみをいうわけではありませんが、原書のiPad版は、11ドル(1000円弱)でした。アマゾンで現物版の価格をみると、なんと2200円となっています。これに対し、日本語訳版は1575円です。ということで、iPad版の価格が一番安く設定されていました。iPadで買ってよかった、と一安心!

 iPad版のいいところは、値段が安いだけではありません。辞書機能がついていて、分からない単語の意味はワンクリックで表示されるのは、とても便利です。随所にあるインターネットサイトへのリンクも、ワンタッチで被引用サイトへジャンプできます。これもたいへん便利。重要だと思った箇所には、黄色のマーカーをつけられます。現物と違って、あとでマーカーを消去するのも簡単。いったん読み終わっても、再度立ち上げると、よみかけのページをすぐに開いてくれること、注釈の番号をクリックすると、注釈をすぐに表示し、また「戻る」ボタンで本文に戻ることができること、、、など、圧倒的な使い勝手の良さが光ります。

 これからの出版は、オンライン版抜きには語れないでしょう。紙版とオンライン版を両方同時に行う出版が普通になる時代が、もうすぐそこまで来ている、という実感を受けました。

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Socialnomics: How Social Media Transforms the Way We Live and Do BusinessSocialnomics: How Social Media Transforms the Way We Live and Do Business
著者:Erik Qualman
Wiley(2009-08-24)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る
 アマゾンで、このような本を見つけました。4ヶ月前に発売されたばかりの本です。次のブログで内容を紹介したいと思います とりあえず、筆者からのDigital Christmasグリーティングをご覧ください。

Digital Christmas Video

 日本語訳も出るようですね。早い!追いつけない!

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 洋書販売世界一のAmazon.comの電子書籍版Kindleが、iPadにも対応していることを知り、さっそく登録しました。PCではすでに登録済みなので、iPadでの登録は簡単でした。電子版の書籍は、現時点で70万冊にも及ぶというのですから、驚きです。仕事上、英語の専門書を読むのは必須。かといって、リアルで購入すると、本棚の場所をとるし、なかなか手元において読むこともできず、、という悩みが解消しそうです。

 とりあえず、実験的に1冊ダウンロードしてみました。タイトルは、My Christmas Wish(なんとわずか5ドル).です。あっという間に手元のiPadに収納されたのには感激!まさに、「クリスマスの願い」がかないました。
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 これは、すばらしいニュースです。日英共同制作の秀逸な番組です。シリーズ全11本がオンデマンドで視聴できます。NHKオンデマンドも、徐々に充実してきましたね。BGMで見るのにも最適。

 ただし、iPadでは見られないのが残念。NHKが悪いのではなく、iPadを出しているアップル社がFlash Playerに対応しようとしないのが原因です。早くこの問題を解決してほしいものです。
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 iPad向けニュースサイトを徹底的にリサーチした結果、次のサイトが選ばれました。

【日本のニュース】
asahi.com

【アメリカを中心としたグローバルニュース】
CNN

【アメリカの経済を中心としたニュース】
Wall Street Journal (WSJ)

【ヨーロッパのニュース】
BBC News

 理由は、信頼性、網羅性、速報性が高いこと、iPadの画面に独自のアイコンを貼り付けることができること、です。これで、最新のニュース通になること、請け合いです。
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 今日は、クリスマス・イブの前夜。チャールズ・ディケンズ作『クリスマス・キャロル』でも読もうかと、iPadにインストールしたiBooksの本棚にアクセスし、Christmas Carol を開いてみました。意外と平易な英語(子供向け?)なので、スムーズに読み進めることができました。ただ、まれに意味の分からない単語があり、例によってパッドを単語に合わせてタッチし続けると、「コピー」に加えて、「辞書」のダイアログが、、。これをタッチすると、何と言葉の意味が「英語」で詳しく表示されました。これは超便利!わざわざ、英和辞典にペーストしなくても、およその意味はくみ取れるのです。これなら、iBooksの他の英文書籍も楽しめそう、、、。

 ただし、すでにご紹介した『ウィズダム英和・和英辞典』は、内容が詳しい上に、iPadの高解像度画面に対応しているので、やはりお勧めの辞典といえます。これに対し、『ポケプロ仏和/和仏辞典』は、画面表示の解像度が悪く、iPodならOKですが、iPadには役不足でした。
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 Facebookは、いうまでもなく、世界最大のSNSです。けれども、それがカバーするのは、世界全体ではないようです。アメリカとヨーロッパには、きわめて緊密なネットワークが張り巡らされていますが、中国はすっぽりと抜け落ちています。日本でも、東京や大阪などの大都市にかたよっているようです(CNNのニュースサイトより)
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iPadでは、「青空文庫」が、縦書きの印刷形式で読めるので、とても重宝します。いったい何百冊の本が収納されているかわからない位、多くの古典文学(文庫本)を読むことができます(ただし、著作権が切れた古い作品ですが)。

 夏目漱石とか芥川龍之介などの古典文学はほとんどカバーしています。私がきょう選んだのは、島崎藤村の詩集です。『若菜集』から、思い出の詩「初恋」です。


まだあげ初(そ)めし前髪(まへがみ)の
林檎(りんご)のもとに見えしとき
前にさしたる花櫛(はなぐし)の
花ある君と思ひけり

やさしく白き手をのべて
林檎をわれにあたへしは
薄紅(うすくれなゐ)の秋の実(み)に
人こひ初(そ)めしはじめなり

わがこゝろなきためいきの
その髪の毛にかゝるとき
たのしき恋の盃(さかづき)を
君が情(なさけ)に酌(く)みしかな

林檎畑の樹(こ)の下に
おのづからなる細道(ほそみち)は
誰(た)が踏みそめしかたみぞと
問ひたまふこそこひしけれ

 いまだに色褪せることのない、永遠の青春文学作品ですね。iPadと「青空文庫」がなければ、決して読み返すことはなかったでしょう。感謝!
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 母のバースデー/プレゼントとして購入したiPad、いまでは、私が99%使うということに。母が気に入ったiPadの機能は、「地図」検索アプリでした。Google mapが最初からインストールされています。

 これを起動して、母がまず探したのは、生まれ故郷の街でした。住所を入力し、いちばん拡大して見ると、曲がった階段らしき表示が出ました。どうやら、そこの脇が生まれ育った場所のようでした(昔の住所なので、いまは別の番地になっているようです)。航空写真も合わせて閲覧。大喜びでした。残念ながら、小さなローカルの街なので、Street Viewは見ることができませんでしたが、満足してくれたようです。なにしろ、母は足腰が弱って、外出もままならぬ状態なので、「バーチャル」にでも楽しめたことはよかったと思います。

 ついでに、いま住んでいる場所(東京都内)を検索し、今度はStreet Viewを合わせて見せたところ、ますます喜んでいました。パソコン音痴の高齢者でも楽しめるようなPCが登場したというところでしょうか。
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デ辞蔵が、英和辞典として貧弱であることが分かりました。そこで、有料(2800円)の「ウィズダム英和/和英辞典」を購入。さっそく、その実力を試してみました。

英語のニュースサイトを渉猟して分かったのですが、例えばNew York TimesやUSA Todayのサイトなどは、iPadの文字拡大機能には対応していないことが分かりました。私は裸眼だと、小さい文字が読めないので、文字拡大機能が無効なサイトは、パスします。CNNのサイトでは、文字サイズを拡大できるので、大いに助かります。

今日のトップニュースは、韓国の人びとが直面する戦争への不安についての記事です。その一部を引用してみましょう。
South Koreans are known to be resilient to threats from North Korea. Actions from the North that draw attention from the international community generally go unnoticed by the public in the South.
この記事の中で、resilientという言葉の意味が分からなかったので、さっそくこの部分を「コピー」して、ウィスダム英和辞典を起動し、検索窓に「ペースト」してみました。すると、見事にこの単語の意味が表示されました。「回復力のある、立ち直りの早い」という意味でした。これで、記事の意味もわかります。これを「デ辞蔵」にペーストしてみると、「弾力性の、回復力に富む;快活な」という意味が表示されました。この程度の単語なら、デ辞蔵でも、簡単ではありますが、使えそうです。

しかし、別のニュース記事で、ratifiedという単語の意味を調べようとしたら、ウィスダム英和では、これを不定形(ratify)に直して、検索結果が表示されるのですが、デ辞蔵では、「検索結果は0件でした」になってしまいました。このことからすると、ウィスダム辞典の方が、過去分詞のような活用形にも対応できる分だけ、実用度が高い、ということがいえそうです。2800円を投じただけのことはあったようです。さらに、使い続けて、あらためて比較・評価してみようかと思います。
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 きのう、本屋さんに寄ったら、『大草原の小さな家』DVD5号が1冊だけおいてあったので、思わず買ってしまいました。なにか、「あなたのために残しておいたのよ」と言っているかのようだったので、、、、。

 寝る前に、収録の3話全部通してみました。「ローラの祈り」(Ⅰ、Ⅱ)、「プラムクリークのクリスマス」の3本です。

 「大草原の小さな家」というのは、ウィキペディアによると、次のような物語です(2010年12月23日閲覧)

原作はローラ・インガルス・ワイルダー1867年2月7日-1957年2月10日)による一連の半自叙伝的小説シリーズ。原作シリーズは『大きな森の小さな家(Little House in the Big Woods)』に始まり全9作を数えるが、テレビシリーズでは第3作の『大草原の小さな家(Little House on the Prairie)』以降を描いている。西部開拓時代のアメリカを舞台にしており、インガルス一家はウィスコンシン州オクラホマ州ミネソタ州サウスダコタ州と移り住む。ローラが生まれたウィスコンシン州を後にオクラホマ州へ移り、その後ミネソタ州へ向けて旅立つまでの話がまず2時間のパイロット版として制作され、続いてミネソタ州のウォルナットグローブという町を主な舞台とした連続ドラマが、9シーズンに渡り制作された。

 原作者のワイルダーさんは、90歳まで長生きしたんですね。物語の舞台は、彼女が少女時代の1870年代。ちょうど、西部開拓の真っ盛りの頃でした。

 今回見た中で、「プラム・クリークのクリスマス」では、当時のクリスマスが、家族の間でどのように迎えられたかを、生き生きと再現しています。父親のフランク、母親のキャロライン、長女のメアリー、次女のローラ、そしてまだ幼い三女のキャリーが、それぞれに、なけなしのお金や持ち物を使って、クリスマス・プレゼントを用意します。それも、クリスマスまでは誰にも教えない「秘密」にしておくというのが、みんなの共有する暗黙の約束なのです。

 クリスマス・イブには、父さんが雪の中、鉄砲を担いで七面鳥を捕ってきます。これでクリスマスのお祝いをするのです。寝る前には、子供たちが暖炉の前にソックスをかけて、サンタクロースからのプレゼントを待ちます。

 さて、待ちに待ったクリスマス(12月25日)の朝がやってきました。みんなで、それぞれのプレゼントが披露されます。その中身は・・・・?

 それぞれが、贈る相手の家族のほしかったものを調べておいたのに、いくつかのすれ違い、というかバッティングがあり、・・・・、それでも、お互いの愛情のこもったプレゼントに感謝の気持ちを分かち合います。家族同士の深い思いやりが感動を呼びます。

 最後に、まだ幼い三女のキャリーが、わずか1セントで買っておいたプレゼントを広げると、・・・、それは銀色の大きな星(十字架を思わせる紙製のクリスマスグッズ)でした。父さんが、「そのプレゼントは誰にあげるの?」と聞くと、キャリーは、「イエス様に」と答えます。そして、父さんと一緒にクリスマスツリーのてっぺんに飾ります。その星をみつめながら、「お誕生日おめでとう、イエス様!」と、かわいい声で言います。「諸人こぞりて!」の音楽ともに、印象的なラストシーンです。

 西部開拓の古き良きアメリカの農村地帯に住む敬虔なクリスチャンの家族。クリスマスを通じて、家族愛が深められる、心温まるストーリーです。

 遠藤薫さんの著述にもあったように、アメリカでは19世紀後半には、家族ぐるみでクリスマスを祝う風習が地方にまで浸透していたことが分かります。

 DVDはふつうの書店でも発売されています。第5号の賞味期限はあと2日。見たい方は、お早めにお求めください。

  編集版YouTubeビデオより

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 「ジャーナリズム」という言葉、古くからありますが、最近では、いろんな領域で「ジャーナリスト」を名乗る人が増えています。これは、田村紀雄さんが述べているように、「メディアの多様化、社会的要請」が背景にあると思われます。従来のジャーナリズムが「新聞、雑誌」にとどまっていたのが、最近では、「放送ジャーナリズム、フォトジャーナリズム、サイバー・ジャーナリズム(オンライン・ジャーナリズム)、スポーツジャーナリズム、などなど」(田村、2004)とずいぶん広がっています。大正期以前は、「定期的に有料で発行・頒布される活字媒体によって、報道され、論議され、批評されるといった情報・ニュース活動をジャーナリズムと呼んだ」(同書, p.3)そうです。

 同書の2章「ジャーナリズム研究の射程」において、林利隆さんは、ジャーナリズムということばの語源について、「ラテン語の『ジャーナル』(毎日の記録を意味する)に発する」と述べています。

 ラテン語に発するjournalは、「毎日の記録」「日記」という原義があります。その意味では、私がいま書いているブログも、journal(ism)の一形態、具体的にはオンライン・ジャーナリズムの一つといえなくもありません。

 けれども、ジャーナリズムとは、本来、プロフェッショナルな書き手が、綿密な取材・編集を行う活動をさすと思われますから、本サイトは、「日記」「雑感」「研究日誌」程度のレベルにあるといえるでしょう。

 ちなみに、同書の3章「マス・コミュニケーションとジャーナリズム」の中で、大井眞二さんは、ジャーナリズムを「ニュース・テクストの収集から、編集、制作、流通へと連なる生産過程」と定義しています。これは、ほとんどマスコミの報道に限定しているようにも見受けられます。

 では、マスコミとはいわず、わざわざジャーナリズム呼ぶのは、どうしてなのでしょうか。この点について、柴山哲也さんは、「ジャーナリズムとは同時代のアクチュアルな出来事についての言論、表現、批評、報道などの活動である」と定義した上で、ジャーナリズムがジャーナリズムたる所以を次のように整理しています(柴山編,2004)。
(1)ジャーナリズムの扱う対象は、アクチュアリティ、新奇性、日常性などの性格をもっている(「いま」と関わりをもつ)
(2)ジャーナリズムが取り扱う内容には、一般性、大衆性、政治性という性格が付随している
(3)ジャーナリズムはその態度において在野性、独立性、反権力性を内包している
(4)ジャーナリズムはその活動の仕方において特別な形式をもっている。時間的な反復性、定期性、恒常性である

 この他に、主立ったジャーナリズムの定義をとりあえず列挙しておきたいと思います。
・新聞・雑誌、ラジオ、テレビなどで、時事的な問題の報道・解説、批評などを行う活動。また、その事業の組織(『広辞苑』岩波書店)
・一般の大衆にむかって、定期刊行物を通じて、時事的諸問題の報道および解説を提供する活動(清水幾太郎)

 これとは別の文脈の中から、1990年代以降、喧伝されるようになった概念として、「パブリック・ジャーナリズム」(public journalism)ということばがあります。いわゆるオンライン・ジャーナリズムも、その流れに沿って生まれた概念と思われます。いわゆる「市民発信型」のジャーナリズムでしょうか。

 藤田博司さんによると、それは
 メディアが市民とつながりを強め、ニュース報道の主導権を政治家や役所から市民の手に取り戻そうとする考え方を、ジャーナリズムの現場で実践しようという試み(田村編,2004)

だそうです。とりあえずのメモでした。

参考文献:
柴山哲也編『日本のジャーナリズムとは何か』(ミネルヴァ書房)2004
田村紀雄編『現代ジャーナリズムを学ぶ人のために』(世界思想社)2004
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 iPadには、辞書が入っていません。なので、App storeで購入する必要があります。ためしに、無料の「デ辞蔵」をアップしてみました。残念ながら、ウェブの英語サイトでわからない単語が出てきたとき、その単語をタッチしただけで自動的にコピーし、デ辞蔵でペーストして検索する、という機能はありませんでした。無料のアプリなので、仕方がないかもしれませんが、実用性は低いようです。

 次に、仏和/和仏辞書を検索したところ、無料のアプリはなく、最低価格の辞書は115円というものでした。しかし、アップしてみると、これが詐欺といってよい程の劣悪なものでした。やたら安いものには手を出すな、という教訓が得られました。

 仕方がないので、次に安い「ポケプロ仏和・和仏辞典」(小学館)(1200円)をアップしました。これは超便利で、ウェブのフランス語サイトで、わからない単語をタッチし続けると、「コピー」のアイコンが出るので、コピーします。次いで、「ポケブロ辞典」を起動し、検索ウィンドウで「ペースト」すると、的確に単語が検索できます。例文が少ないのが欠点ですが、私のような初級者には十分です。

 他の主要な辞書、たとえば「広辞苑」とか「プチ・ロワイヤル仏和/和仏辞典」などは、5000円以上の価格が設定されていて、ちょっと手が出ません。そのうちに、iPadをもう少し使いこなすようになったら、再考しようかと思っています。

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 NHKオンデマンドの表紙ページは、映像の一覧が横にスクロールされるように表示されます。マガストアも、雑誌の表紙を横スクロールで一覧できるようになっています。

 考えてみれば、テレビでも雑誌でも、オンデマンドの感覚は共通しています。今年は、まさにオンデマンド元年だったといえるかもしれません。他の従来型マスメディアは、オンデマンド併用が当たり前になる時は、もうすぐそこまで来ている、とこの1年を振り返って思いました。

 来年は、オンデマンドのコンテンツを飛躍的に充実させる年になるでしょう。放送、新聞、雑誌、出版界の対応を引き続きウォッチしていきたいと思います。

※NHKオンデマンドは、iPadに対応していないようです。Flash Playerがダウンロードできず、動画画面が表示されないのです。対応できるよう、改善を要望したいところです。
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 さて、きのうの続きです。今度は、電子雑誌に挑戦。ネットで検索してみると・・・、ありました!電通や朝日新聞などが立ち上げている「マガストア」です。

iPhoneや携帯電話向けに電子雑誌の購入・閲覧サービスを提供してきたマガストアが、WindowsおよびMac OS環境でも利用可能となった。
とのことで、iPadでも5月末頃から配信を開始したようです。5月18日時点で、出版社が30社参加、55媒体が配信されているとか。

 いったん初期登録をすると、ほしい雑誌が超簡単にダウンロードされます。価格も、紙媒体より安く設定されています。私の大好きな『AERA』が入っていたので、早速ダウンロードし、読み始めています。価格は230円。紙版より100円以上も安くなっています。しかも、一昨日発売されたばかりの最新号が読めるのです。なんとも便利な世の中になったものです。電子媒体なので、ゴミとして捨てる必要もありません。環境にもやさしい媒体なのです。

 ついでにいえば、目にもやさしい媒体といえます。これまでは、老眼鏡なしには本を読めなかったのですが、iPadなら、めがねなしに楽に読めます。高齢者にも最適なメディアということができるでしょう。ひょっとすると、寝たきりのお年寄りも、iPad雑誌の恩恵を受けるのではないでしょうか?

 「ちょっと読み」機能もついていますから、本屋での立ち読み感覚で選書ができます。

 ページめくりがiBooksのように、「めくる」感覚ではないこと、「雑誌ラック」のような、雑誌を視覚的に快適な方法で収蔵できるインターフェイスがないようなので、これらの点はぜひ早急なアップグレードをお願いしたいところです。たぶん、すでに開発の途上にあると想像しますが、、、、

 AERAの次に購入した雑誌は、『日経ビジネス』のiPad特集号です。これから、ゆっくりと読んでいきたいと思っています。
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 母がぜひ欲しいというので、iPadを購入しました。まだ、使いこなすところまでは行きません。電子書籍というつもりだったのに、iBooksというアプリをインストールしても、出てくるのは、英語の本ばかり。もっと日本語の名作などをダウンロードできるようにしてほしいものです。

 iBooksで最初にダウンロードしたのは、ディケンズの『クリスマス・キャロル』、ただし英語版。Project Gutenbergの一冊でした。

次にインストールしたのは、i文庫HDという有料(800円)のアプリです。これは、iPad用青空文庫アプリです。これで、数百冊の日本語書籍が読めるようになりました。明日から、ゆっくり選書したいと思います。自分の本棚が一気に膨らんだような気分です。ページをめくる感覚もいいですね。

 動画でのイメージは、下のようです。数万冊の書籍が、このように、仮想の本棚に収録されるというのは、まさに夢のようなことです。日本語の書物が来年から、どんどん増えることを切に願うものです。YouTubeでも紹介されているように、本の字を拡大できるので、高齢者向けのツールだといえるでしょう。操作もタッチだけの簡単なもので、高齢者でも、すぐに覚えることができるでしょう。まさに、シニアマーケットをターゲットとしたビジネスモデルが、iPadをプラットフォームとして展開されることでしょう。

 日本のメーカーもがんばれ!

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 今回ご紹介するのは、三浦麻子さんと川浦康至さんの共著「人はなぜ知識共有コミュニティに参加するのか」という論文です。折田さんとは違って、知識共有コミュニティを次の2つに分けています。
(1)ウィキペディアのように、扱われる内容が狭義の情報(いわゆる知識)のみの百科事典型コミュニティ
(2)利用者の情報ニーズが「質問」という形で顕在化し、他の利用者がそれに対する「回答」を投稿する、Q&A型コミュニティ

 本論文が対象としているのは、(2)のQ&Aコミュニティです。具体的には、Yahoo!知恵袋の利用者に対して、質問者用質問紙(Q版)と回答者用質問紙(A版)の2種類を用意し、ウェブ上で調査を行っています。調査の概要は次のとおりです。

調査期間:2005年12月16日~20日
調査対象:上記期間中に知恵袋にログインし、質問か回答のいずれかを投稿した利用者。
有効回答:Q版5562人、A版2513人
回答者属性:男性50.3%、女性49.7%、平均年齢31.4歳


調査の結果

コミュニティへの参加状況とスタイル
 質問投稿数、回答投稿数を比較すると、平均値は質問投稿よりも回答投稿の方が多い。質問1件あたり平均3.6件の回答が寄せられています。この数値をもとに、三浦さんらは、コミュニティ参加スタイルを次の4群に分けているます。
①質問投稿のみ
②質問と回答の両方、かつ質問>=回答(質問優位)
③両方投稿、かつ、回答>=質問(回答優位)
④回答投稿のみ
4群中いちばん多かったのは①で、平均投稿数は2.7件。他方、「回答投稿のみ」群の平均回答投稿数は137.47と非常に多くなっています。コミュニティに対する関与度の高い人びとだと考えられます。

質問投稿動機:
 調査では、9つの動機を提示し、回答を得ています。これを因子分析した結果は、次のようになっています。
Q&Aコミュニティ質問動機の因子分析
                         (出典:三浦・川浦, p.238)

 「社会的動機」「外発的動機」「内発的動機」の3タイプに分かれています。分散分析によって、属性との関連も検討されています(省略)。

回答投稿動機
 これについても、因子分析を行っています。その結果は、次のようになっています。
Q&Aコミュニティ回答動機の因子分析
                       (出典:三浦・川浦,p.240)

 結果、「援助動機」「互酬的動機」「社会的動機」「報酬的動機」の4タイプが得られています。全体として多かったのは、「援助的動機」でした。

考 察
 最後の「考察」部分から、いくつか引用させていただきたいと思います。

・投稿数に基づく分析では、投稿された質問に対して何らかの回答がなされ、さらに多くの場合、それは複数寄せられていた。回答投稿の主な動機として「援助的動機」が、参加スタイルを問わず、共通に挙げられていた。これらの結果は、知恵袋というQ&Aコミュニティでは、積極的かつ協力的な対人コミュニケーションが展開されているようすを示している。
・全体としてこのような傾向が見られる一方で、対人コミュニケーションへの欲求については必ずしも強くない。コミュニティ参加者の多くは、コミュニティの一参加者、特に質問者-回答者ダイアドという関係の中で情報交換や情緒的サポートの授受を求めはしても、それを契機に個別的な対人関係には発展させようという欲求はあまり強くはない。ひいては、このことがコミュニティ内での攻撃行動や対人葛藤の発生頻度を減じさせ、一定の秩序あるコミュニティを可能にしているのである。
・参加者の相互援助的な動機に基づく質問者-回答者ダイアドでの相互作用は、結果としてコミュニティ全体の雰囲気を良好にし、コミュニティ全体、そこで展開されるコミュニケーションに対する高い信頼を生み出している。


結論として、本論文を通して、「多くの人が純粋な善意でコミュニティに参加しているようすが示されたことは、インターネット社会にポジティブな世界観を適用しうる余地が存在することを証明するものといえよう」と締めくくっています。

 何か、緻密な分析を通して希望の持てる結論を導いており、希望のもてる論文と拝察しました。

 なお、詳しい内容については、参考文献をごらんください。ネット上にpdfが提供されています。これも、知識共有のあらわれで好感がもてます。

参考文献:
三浦麻子・川浦康至「人はなぜ知識共有コミュニティに参加するのか「質問行動と回答行動の分析」『社会心理学研究』第23巻第3号
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聖なる消費とグローバリゼーション(社会変動をどうとらえるか 1)聖なる消費とグローバリゼーション(社会変動をどうとらえるか 1)
著者:遠藤 薫
勁草書房(2009-09-08)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る
 今回は、社会学者・遠藤薫さんの『聖なる消費とグローバリゼーション』をご紹介したいと思います。その中でも、いまの季節にぴったりの「クリスマス」考察の部分です(第2章 グローバリゼーションの聖誕祭-青いサンタクロースと赤いサンタクロース」)。

 グローバリゼーションという言葉が日本で使い始められたのは、1970年代からのようですが、いまでは、すっかり日常用語として定着していますね。アメリカの議会図書館OPACでglobalizationをタイトル検索すると、なんと5000以上の文献がヒットします。国立国会図書館のOPACでも、タイトルキーワード検索で634件もヒットします。

 さて、本書の目的は、
見慣れた些末な文化的アイコンにたたみ込まれた「歴史」を丹念に解読していくことにより、「国家」と「世界」、「近世」と「近代」が激しくせめぎ合った19世紀後半から20世紀初頭の社会変動を分析し、そこから現代のグローバリゼーションをも射程に入れた、一般理論を構築すること

にあるそうです。そのグローバリゼーションの中でも、文化的側面を取り上げ、明治期~大正期の日本を焦点に定めて、グローバル文化としての「クリスマス」と「サンタクロース」を、社会変動との関わりで実証した研究といえるでしょうか。ちなみに、グローバル文化とは、「グローバリゼーションによって世界で共有されている文化」(104ページ)をさしています。

 クリスマスが日本に流入したのは、明治初期のことです。江戸時代までは、キリスト教が禁止されていたのですが、明治維新後の明治6年、キリスト教の禁制が解かれます。そして、明治12年、日本で日本人によるクリスマスが最初に行われたそうです。そして、

新聞記事からも、明治10年代、20年代、30年代と、次第にクリスマスが「外国人の祭り」から、「自分たちが楽しむ日」へと変化していくのがわかる
とのことです。さらに、明治28年には、『久里寿満寿』という本が出版されています(111ページ)。この本では、クリスマスと並んで、
「サンタクロース」について、
その「世界性」が主張され、キリスト教の聖人というよりむしろ、原初的な翁神のイメージによって人びとの心に訴えようとしている
そうです(122ページ)。つまり、この頃には、クリスマスと、その文化的アイコンであるサンタクロースが、日本でも「グローバル文化」になっていることを示しているでしょう。同時に、サンタクロースの受容は、古くからある信仰との親和性をもって行われた、とも分析されています。

 欧米でも、『クリスマスは、「冬至祭」の変形態であり、そもそも死者を迎える祭りであった』(131ページ)ということですから、正統キリスト教の「キリスト誕生(降臨)日」とは異なる文脈で受け入れられ、広まったことが想像されます。

 さて、少し飛ばして、「サンタクロース」現代版の原型ですが、「神学者で文筆家のクレメント・クラーク・ムーア」だとのことです。彼の書いた「クリスマスの前の晩」が1823年、ニューヨークの『センチネル』紙に掲載され、大人気を博したのが、ブレイクするきっかけだったそうです。重引になりますが、その一説は次のようになっています。

クリスマスの前の晩だった。家の中には
起きているものは何もなかった。ネズミ一匹さえも
煙突のそばには靴下がそっと掛けられていた。
聖ニコラウスがもうすぐやって来ると信じて
子どもたちはベッドの中にすっぽりくるまっていた
 これは、まさに今に伝えられる神話そのものですね。こうしたアメリカ版クリスマス神話が、日本に輸入され、消費文化の中で広められたのです。雑誌Lifeなどの総合雑誌でも、定期的にクリスマスやサンタクロースのメッセージが繰り返し流され、
クリスマス/サンタクロースのイメージが、19世紀には古典的な聖人のイメージ、20世紀初頭にはファンタジックな妖精のイメージ、そして次第に理想化された家庭のイメージへと変化していく様子が窺われる
とのことです。なお、日本でも児童雑誌(『子供之友』など)を通じて、サンタクロースが子供たちの間に普及していきます。また、丸善、明治屋、森永など、当時の新興企業が、格好のビジネスモデルとして、「クリスマス」や「サンタクロース」の文化アイコンを利用して、日本社会への普及を促進したそうです。現代でいえば、バレンタインデーなどがそうですね。

 最後に、本章での考察を通じて明らかになった点として、
(1)世界規模での共時的な時代意識の共有
(2)異なる文化的歴史的文脈における、普遍的神話構造の存在
を指摘しています。詳しくは、本書を手にとってごらんください。

 クリスマスやサンタクロースは、いまでは子供だけではなく、若い恋人たちにとっても欠かせない年中行事になっていますね。そのあたりは、バレンタインデーとともに、さらなる考察を期待したいところです。
 
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 「知識共有コミュニティ」(Q&A型)の威力がどの程度なのか、果たして信頼ある回答が得られるのか?それを評価するために、代表的なサイトで実験してみました。

 知りたい言葉の意味は、「サライ」です。先日、Yahoo!知恵袋で『小さい宿』という意味だと知りましたが、それだけでは、「知識」とはいえません。

 代表的なQ&A型の知識共有コミュニティには、「Yahoo!知恵袋」「教えて!Goo」「人力検索はてな」などがあります。この3つで、とりあえず「サライ」という言葉を検索にかけてみました。

Yahoo!知恵袋

 全部で10個の関連質問が出てきました。それぞれに、回答が載っています。

「サライ」ってなんですか? 24時間テレビで必ず歌われるサライってなんですか...

ベストアンサーは、次の通りです。

サライとはペルシャ語で「小さな宿」です。

作詞:谷村新司
作曲:弾 厚作(作曲者の弾厚作さんは、加山雄三さんの音楽家としてのペンネームです。)

今から15年前に24時間テレビの番組放送中に製作されたテーマソングです。
実はこのサライという曲は一般の方から詩を募集してそれをつなぎあわせ、歌詞を完成させて、
それにメロディをつけて成り立っているものなのです。
その当時、曲作りに携わったのが谷村氏、加山氏でした。

 これで最小限の知識は得られました。回答日時は2007年ですから、「サライ」は、1992年に、24時間テレビの番組放送中、一般からの詩を募って、それをつなぎあわせた曲の名前ということがわかります。語源は、ペルシャ語で「小さな宿」。

 それから1年後の同じような質問:
サライってどういう意味ですか?サライの空って何ですか?

これに対するベストアンサーは、

ペルシャ語でサライが「オアシス」の意味だというウソが流布していますが、ペルシャ語の sara'i に「オアシス」の意味も「故郷」の意味もありません。ペルシャ語でオアシスは vahe ワーヘ といいます。

とくにWikipedia日本語版はひどく、sarai を salai と、RとLを間違って書いています。

ペルシャ語の sara'i サラーイ は「家、旅館、役所」の意味で、比喩的に「世間、世界」の意味にもなります。
基本形は sara サラー で、イ はペルシャ語の不定語尾。

ペルシャ語 sara'i は、トルコ語を初めとするチュルク系(トルコ系)諸言語に入って、ウイグル語やウズベク語やカザフ語で sarai は「宮殿」の意味になりました。ヒンディー語やウルドゥー語などインド系諸言語にも入って、意味は「宮殿、館、家」です。
 これで、「サライ」の語源がさらに詳しく説明されています。「オアシス」という流布されている意味は間違い、ウィキペディア日本語版はsaraiをsalaiと間違えている、sara'iは「家、旅館、役所」の意味、ウィグル語などでは「宮殿」の意味になる、といった知識が披露されています。

教えてgoo

 『サライ』ってどういう意味?  

今更なのですが・・・
24時間テレビの主題歌、『サライ』って、どう言う意味なんでしょうか??


という設問に対する回答は、
『サライ』とは、ペルシャ語で『宿』、歌の中では『ふるさと』、『心のオアシス』といった意味が込められているとの事です…。

といった程度です。明らかに、Yahoo!知恵袋の方が詳しいようです。

人力検索はてな
 こちらで、「サライ」を入力して検索してみると、1件もヒットしませんでした。これでは、役に立ちませんね。

 Q&A型知識共有コミュニティのNo.1は、Yahoo!知恵袋といえるでしょう。

 しかし、Yahoo!知恵袋の答えで、ウィキペディアのSalaiの綴りが間違っている、といった「ウソ」情報は、本当なのでしょうか?

ウィキペディア
ウィキペディア日本語版で『サライ』を検索してみると、かなりの量の解説文が載っていました。綴りに関しては、
  • サラー(ペルシア語: سراUNGEGN式: Srā)、サラーイ(ペルシア語: سرای‎ Srāy; Srāi) - ペルシア語で家(または宿)の意味。家というペルシア語は、さらに「خانه」(ハーネ Khānh; Hāne)という言葉も出始めている。「خانهٔ کعبه」(ハーネイェ・カアバ Hāneye Kaabah)は、カアバ神殿
  • となっており、Salaiという綴りはない、というかたぶんYahoo!知恵袋を受けて修正されているようです(2010年12月20日閲覧)。Salai はレオナルド・ダヴィンチの弟子の通称だとしています。

     楽曲の「サライ」については、ウィキペディアでは、さらに詳細な解説が載っています(目次付き)。ここに抄録しておきます。
    楽曲誕生の経緯
    1992年の第15回記念として、加山雄三(筆名である弾厚作名義)がギターで作曲し、全国の視聴者から寄せられた愛のメッセージを基に谷村新司が代表作詞としてとりまとめ、24時間以内にそれを一本の歌として制作しようという試みが行われた。
    テーマ
    日本テレビによると、曲のテーマは「心のふるさと」であり、「サライ」という曲名はペルシア語سرای」(サラーイ、UNGEGN式: Srāy; Srāi)から来ていて、直訳は「宿(または家)」。さらに日本テレビによると、この曲には「砂漠の中のオアシス[A 1]という意味も込められている。「宿(または家)」や「砂漠の中のオアシス」が、曲のテーマ「心のふるさと」に近いから『サライ』という曲名になったのである、と日本テレビは説明している。
     「心のふるさと」「砂漠の中のオアシス」という意味が、この歌に込められている、という解釈は、24時間テレビ制作にあたった日本テレビによるもののようです。

    NTVのHPで、「サライ」を検索してみると、2008年8月29日の「気になるコトバ」でサライが次のように説明されていることがわかりました。

    あすから始まる24時間テレビ。
    番組で、
      必ず歌われるのがサライです。

    この曲名、
    実はペルシャ語で
    直訳すると
      「宿」という意味なのですが、
    砂漠の中の
       オアシスという意味もあり、
    「心のふるさと」という
       曲のテーマに近いことから
      こう名付けられた
    ということです。


    どうやら、NTVの勘違いがもとになっているようです。まあ、誤訳にしても、この歌のテーマが「心のふるさと」「オアシス」ということが確認できて、よかったです。

    いずれにしても、コトバの正確な意味を調べる場合には、複数のサイトに当たって検証する必要があるようです。最終的には、図書館などで、もっとも信頼できる情報源(語学事典など)にあたることが必要だということですね!
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     ソーシャルメディアという言葉は、すっかり定着した感があります。ただ、一義的な定義が難しいかもしれません。CGMということばも、マーケティングの領域では、ふつうに使われています。「消費者発信型メディア」ですね。

     これとは別に「知識共有コミュニティ」という言葉は、主に社会心理学者が使っているようです。折田明子さんによると、「知識共有コミュニティ」は、次の表のように分類されています。
     知識共有コミュニティの分類
      出典:折田明子「知識共有コミュニティ」(三浦他, 2009)
     

     ほとんどソーシャルメディアと変わらないですが、「コンテンツ提供型」「コミュニケーション型」「コラボレーション型」という3類型は、わかりやすい整理かと思います。とくに「コミュニケーション型」の中に、「知識共有サイト」が含まれていて、これは「狭義の知識共有コミュニティ」といえるでしょう。

     いわゆる「Q&A」型のサイトが、狭い意味での「知識共有コミュニティ」になるでしょう。Yahoo!知恵袋がその代表例です。Q&A型の共有サイトの利用とコンテンツについては、次回、具体的な研究例をご紹介したいと思います。

    参考文献:
    三浦麻子・森尾博昭・川浦康至編『インターネット心理学のフロンティア』(誠信書房)2009年
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