メディア・リサーチ

メディアとコンテンツをめぐる雑感と考察

2010年12月

 「クロスメディア研究会」調査によると、ブログを読む効用は、3つの因子(情報入手、娯楽、コミュニケーション)に分かれました。これを性別、年齢別にみると、「情報入手」「コミュニケーション」に関しては有意な差はみられませんでした。

 「娯楽」の因子と属性の関連をみると、性別では「女性」、年齢別では、若い人ほど、ブログを娯楽的に読む割合が高くなっています。

 年齢別の因子得点をグラフ化すると、次のようになっています。

  ブログを読む効用×年齢
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 さて、「クロスメディア研究会」によると、ブログを読む人の感じる効用(充足)を因子分析した結果は、次のようになっています。

ブログを読む因子分析

 簡単にいうと、第1因子は「情報入手(知識共有)」、第2因子は「娯楽(情緒的解放)」、第3因子は「コミュニケーション」となります。

 みなさんは、どのタイプにあてはまるでしょうか?

※おかげさまで、本ブログ開設から2週間で、1000PVを達成しました。これからも、ぜひご愛読ください。
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 川浦さんらの研究などで、人がなぜブログを読むのか、ある程度わかりました。それでは、人はなぜブログを読むのでしょうか?

 「クロスメディア研究会」のデータをご紹介しましょう。ブログを読むときに感じることを聞いたものです。

ブログを読む効用

 もっとも回答率が高かったのは、「時間つぶしになる」、二番目は「楽しいと感じる」でした。ここまでは、動画共有サイトと同じですね。

 違っているのは、第三位以下です。第三位には「詳しい情報を得ることができる」が入っています。これに続いて、「ヒントやひらめきを得ることができる」となっています。この点、ブログは、「知識共有コミュニティ」に近いものがあるといえそうです。

 知識共有コミュニティとは、ソーシャルメディアの一つで、わからない事柄について、みんなで質問したり回答しながら、知識を共有しようというサイトのことをいいます。これについての研究も、いずれご紹介したいと思っています。
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 さきほど、次のようなメルマガを受信しました。本当に期待していいんでしょうか?

師も走る12月、今年も残すところあと2週、来週はクリスマスですね。
 これから年末にかけて、NHKオンデマンドでは、見応えのある番組をドンドン
 配信しますのでご期待ください!
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このテーマに関する研究の白眉は、やはり川浦さんらの調査研究でしょう。『ウェブログ心理学』(NTT出版, 2005)で、詳しく紹介されています。ここでは、その一部を引用させていただきたいと思います(第3章 ウェブログの社会心理学 より)
ウェブログの心理学 調査は1997年に、ウェブ日記作者を対象に実施されたものです。
調査概要:
対象:代表的なウェブ日記サイトの書き込み者1529名
有効回収:402票(男性305名、女性70名;30代までで全体の9割)

ウェブ日記を始めた動機として、いちばん多かったのは、「自分のことを表現するのによい方法だと思ったから」(48%)。次は「他の人が日記を書いているのを見て」「情報更新が手軽にできるから」の順。いまのブログでも似たり寄ったりの傾向がみられるのではないでしょうか?

次に、因子分析をした結果、(1)自己表現動機、(2)手段的動機、(3)同調的動機、の3グループに分かれました。

ウェブ日記の「効用」については、「自分に共感してくれる他者と出会い、親しくなれる」という回答がもっとも多く、「自分の問題や感情などを、整理し明確にすることができる」「不満や葛藤などを発散し、すっきりすることができる」がこれに次いでいます。このあたりは、「クロスメディア研究会」の因子分析結果とよく似ていますね。

川浦さんは、この回答項目を因子分析したところ、2つのグループに分かれました。
(1)自己に向かう効用(自分の問題や感情などを整理できる、自分の本当の気持ちがわかる、不安や緊張が解消する、など)
(2)他者との関係に向かう効用(自分に共感してくれる他者と出会い、親しくなれる、自分で気づかない欠点や特徴などを他者から指摘してもらえる、など)

この点について、川浦さんは、次のように述べています。
「分析的な観点からすると、ウェブ日記の効用が、自己に向かう側面と、他者ないし関係に向かう側面の2つに分離した点がおもしろい。つまり、二種類の効用は連動していないのである(前掲書77ページ)
最後に、「あなたがホームページに日記を書いているのはなぜだと思いますか」という設問を5つに分けて質問しています。回答者数とともに、みると、次のようになっています。
(1)日々の生活の記録を自分のために覚書として残す(備忘録)(92人)
(2)日々得た情報を他の人に提供できる(日誌)(91人)
(3)他の人に自分という人間を知ってもらえる(公開日記)(87人)
(4)自分で自分を理解することができる(狭義の日記)(54人)
(5)特に理由はない(理由なし)(50人)
さらに、日記のタイプと動機・効用との関係を調べるために正準判別分析を行った結果、次に示すような2つの軸が得られました。

川浦さん正準判別分析
(山下他,2005,p.86より引用)

川浦さんらは、従来の日記研究、自己開示研究の成果とデータ分析をもとに、下の図のような「ウェブ日記継続意向を支える心理的メカニズム」のモデルを提示しています。

川浦:ウェブ日記の心理過程モデル

この図式は、今後の同種研究にとっても非常に参考になります。その後のブログ研究でも支持されているようです(いずれ詳しく紹介する予定です)。


参考文献:
山下清美・川上善郎・川浦康至・三浦麻子 『ウェブログの心理学』(NTT出版)2005年
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 予想通り、出席拒否の回答を岡田幹事長に提出。民主党の分裂は必至か?そんな場合ではないだろう・・・

民主党の小沢一郎元代表は17日午後、自らの衆院政治倫理審査会(政倫審)出席に関する対応について党本部に秘書を派遣し、文書で岡田幹事長に回答した。

 文書では、自身が近く強制起訴されることを踏まえ、「裁判を行うことが確定している私が、政倫審に自ら出席しなければならない合理的な理由はない」として、現時点で政倫審への出席を拒否する意向を伝えた。

読売新聞12月17日14:26
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 前回の最後の部分で、ブログの書き手(ブロガー)の感じているメリットをご紹介しましたが、これをさらに分析してみましょう。

 13項目の回答を因子分析してみると、次のように、3つの因子に分かれます(主因子法、バリマックス回転)。

ブログ書き手の感じ方:因子分析表

 第1因子は、「他者とのコミュニケーション」因子といえます。
 第2因子は、「情緒的発散」因子です
 第3因子は、「情報発信・蓄積」因子です。

 私の場合は、第3因子のメリットを一番強く感じています。

 この3つの因子を変数として、クラスター分析をしてみると、4つのクラスターに分類されることがわかりました。クラスター1は「他者とのコミュニケーション」効用が大きい群、クラスター2は「情報発信・蓄積型」の群、クラスター3は「情緒的発散」群、第4クラスターは、その他の人々という風に解釈されます。

 クラスターと性別、年齢別の関連をみると、年齢別では差がみられません。しかし、性別にみると、下のグラフのように、はっきりとした有意差がみられます。

ブログ書き手のクラスター分析

 女性は男性にくらべて、「コミュニケーション」型と「情報発信・蓄積」が多くなっています。男性は、いずれにも属さない「オールラウンド?」型が多くなっています。

 他の研究者、機関による調査との比較は、次回とりあげたいと思います。しばらくお待ちください。
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 「クロスメディア研究会」の調査(※)によると、ふだんブログを読んでいる人がみているブログの内容は、次のようになっています。
ブログを読む内容

 「自分の知り合いの日常の出来事」がもっとも多く、「趣味やサークルの話題」がこれに次いで多くなっています。やはり、身近な話題が好まれるようです。

 次に、ブログを読んでいて感じることを聞いてみたところ、次のような結果となっています。

ブログを読むときの経験

「時間つぶしになる」がもっとも多く、「楽しいと感じる」がこれに続いています。

 ここまでは、ブログを「読む」側の利用経験ですが、次に、ブログを書く側の利用実態をみることにしましょう。

 まず、ブログでどんな話題(コンテンツ)を取り上げるかを聞いてみたところ、次のような結果となりました。

ブログで書く内容

 「自分の日常の出来事」が圧倒的に多く、「テレビ」がこれに続いています。「テレビとツイッターの関係」の記事でも指摘しましたが、テレビとブログも相性がいいようです。ブロガーにとっては、日常生活と並んで、テレビが重要な情報源となっているようです。

 では、ブロガーは、日頃ブログを書いていて、どんなメリットを感じているでしょうか?

ブログを書いていての経験

 第1位は、「自分の考えや気持ちを発信できる」、第2位は、「書くことによって自分の感情や考えを整理できる」、「自分の近況を周囲の人に知らせることができる」ということです。私の場合も、この点には共感できます。やはり、ブログは、なによりも手軽で身近な情報発信メディアという点に最大の特色があるといえるでしょう。

 次回は、ブログの利用実態について、さらに深い考察を行う予定です。

※「クロスメディア研究会」というのは、首都圏のメディア研究者約10名からなるメディアにかんする研究団体です。本調査の概要は次の通りです。
調査時期:2009年8月
調査方法:インターネット調査
調査対象:ソーシャルメディアの利用者
回答者数 800人
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 ソーシャルメディアの利用実態に関する調査データの追加です。これは、平成22年度『情報通信白書』に掲載されているデータです。


ソーシャルメディアの利用実態(情報通信白書)


 これによると、ソーシャルメディアの中でもっともよく使われているのは、「ブログ」(77.3%)、第二位は「動画共有サイト」と「掲示板」となっています。SNSが第4位に入っています。性別では、男性よりも女性の方が利用率が高く、年齢別では、若年層ほど、動画共有サイト、SNS、ソーシャルゲームの利用率が高い、という結果が得られています。

 ほとんど毎日利用するソーシャルメディアで多いのは、SNSが第一位、ブログが第2位、ミニブログが第3位となっています(下の図)。

ほとんど毎日利用する

ほぼ納得のいく結果ですね。次回は、一番人気の「ブログ」の利用実態について、少し詳しくご紹介します。

※本調査の概要:
調査対象:インターネット利用者のうち、ソーシャルメディアを使っている1600名。性別・年齢別で割り当て。
※ソーシャルメディアについての、より詳細な調査結果は、『平成22年度情報通信白書』WEB版をごらんください。
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 1年以上前の調査データのご紹介です。「クロスメディア研究会」の実施したインターネット調査によると、YouTubeなどの動画共有サイトを見ている人の「利用と満足」の実態は、次のようになっています(2009年8月実施)。
動画共有サイトの効用1

 動画共有サイトの効用としては、「楽しいと感じる」「時間つぶしになる」「気晴らしになる」の3つが大きいようです。因子分析(主因子法、バリマックス回転)にかけると、2つの因子が抽出されました。

 第1因子は、「社会のいろいろな問題に対処するうえで助けになる」「世の中の意見を知るのに参考になる」など教育的、実用的な項目が高いのに対し、第2因子は、「くつろいだり、リラックスできる」「楽しいと感じる」など娯楽的な機能が強くなっています。

 年代別に比較してみると、娯楽的な効用を感じているのは、年配層に多く、教育・実用的に利用しているのは若い年齢層に多いという対照的な傾向がみられます。言い換えると、年配層は、従来のテレビと同じような娯楽媒体として「受動的」に動画共有サイトを利用しているのに対し、若い人々は、もっと能動的に使う傾向がみられるようです。

※グラフを拡大するには、画像をクリックしてください。
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 昨日の記事でも紹介したNHK調査では、「放送文化研究所」だけのことはあり、「テレビとツイッター」の関係にもふれています。今年3月、NHKで「放送記念日」特集『激震マスメディア』の中でも触れていましたが、最近では、テレビを見ながらツイッターに書き込むという新しい情報行動をとる若者が増えているようです。下の図は、「テレビを見ながら、その番組についてツイッターで書き込みをする」人の割合を示しています。64%の人が、こうした新しいタイプの情報行動をしていることがわかります。
テレビを見ながらのツイッター書き込み率
  出典:三浦・小林「テレビの見方が変わる」(『放送研究と調査』2010年8月号)

 「ながら」で書き込みをする番組をみると、「バラエティ番組」(54%)がトップで、「ニュース」(45%)が第二位。第三位は「スポーツ中継」(35%)でした。いずれも、リアルタイム性の高い番組で、納得がいきます。番組中に「つっこみを入れる」(54%)人が多いようです。

 「リアルタイム」で「今、何が起きているのか」を知る手段(メディア)をみると、下の図のように、「ツイッター」(68%)がテレビ(69%)に並ぶほどの勢いを見せています。

リアルタイム情報の入手
 
「テレビを見ながらツイッターを利用して感じること」 のトップは、「みんなでテレビを見ているような一体感を感じた」(46%)とのことです。まさに、「ネオ茶の間」という、新しいメディア空間の誕生ですね。テレビ局側は、こうした視聴傾向に対応して、生番組を増やすのではないでしょうか?

※ 調査対象は「15~49歳のツイッターユーザーで、1日に1回以上書き込みする人」であることにご注意ください。


参考文献:
三浦基・小林憲一「テレビの見方が変わる~ツイッターの利用動向に関する調査」『放送研究と調査』2010年8月号
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 ソーシャルメディアの定義は、一義的ではなく、いろんなSocial的側面を含むWebサービスです。英語版サイトでみると、次のような事例を総合的に含む、包括的な用語のようです。

  • Social media is media designed to be disseminated through social interaction, created using highly accessible and scalable publishing techniques. ...
     
  • media that is created to be shared freely
     
  • Social media are primarily Internet- and mobile-based tools for sharing and discussing information among human beings.[1] The term most often refers to activities that integrate technology, telecommunications and social interaction, and the construction of words, pictures, videos and audio. ...
     
  • Social media are works of user-created video, audio, text or multimedia that are published and shared in a social environment, such as a blog, wiki or video hosting site.
  • Any website or web service that utilizes a 'social' or 'Web 2.0' philosophy. This includes blogs, social networks, social news, wikis, etc.
  •  
  • Software tools that allow groups to generate content and engage in peer-to-peer conversations and exchange of content (examples are YouTube, Flickr, Facebook, MySpace etc)
     
  • The term social media describes media that is posed by the user and can take many different forms. Some types of social media are forums, message boards, blogs, wikis and podcasts. Social media applications include Google, Facebook and YouTube.

    ・Social media is any form of online publication or presence that allows end users to engage in multi-directional conversations in or around the content on the website. 

  • A million different definitions from a million different people. But over at Duct Tape Marketing they say “[s]ocial media is the use of technology combined with social interaction to create or co-create value.”
     
  • A category of sites that is based on user participation and user-generated content. They include social networking sites like LinkedIn or Facebook, social bookmarking sites like Del.icio.us, social news sites like Digg or Reddit, and other sites that are centered on user interaction.
  •   Web2爆発するソーシャルメディア セカンドライフからモバゲータウンまで グーグルを超えるウェブの新潮流 [ソフトバンク新書].0以降のウェブアプリからなり、ユーザー参加型のオンラインメディア。具体的ツールをあげると、YouTube、wiki、facebook、ブログ、ツイッターなどを含みます。

     日本で「ソーシャルメディア」という言葉が喧伝されるようになったのは、2007年頃で、湯川さんの『爆発するソーシャルメディア』の出版のあたりでしょうか。その後、Web2.0ということばは、ほとんど聞かれなくなります。

    それでは、ソーシャルメディアの利用現況はどうなっているのでしょうか?最新の調査結果は、日経BPコンサルティングが2010年6月に実施した「ソーシャルメディア利用実態調査」(ネット調査)でしょうか。書籍版はべらぼうに高いので、入手できません。残念ながら国会図書館にも収蔵されていません。同社のニュースリリースで、その一端が開示されています。これと、他のいくつかの調査データによって、ソーシャルメディアの利用実態に迫ってみたいと思います。

     以下で引用する調査概要は、次のようになっています。

    【日経BPコンサルティング調査】
    調査時期:2010年6月
    調査方法:インターネットリサーチ
    調査対象:ソーシャルメディア・サービス利用経験者/18歳~69歳の男女
    回答者数:1200名

    富士通総研調査
    調査時期:2010年1月
    調査方法:インターネット調査
    調査対象:15歳~64歳(都道府県・性・年代の構成を国勢調査準拠で割付)
    回答者数:5451名

    【NHK放送文化研究所調査】
    調査時期:2010年3月
    調査方法:インターネット調査
    調査対象:15~49歳のツイッターユーザーで、1日に1回以上書き込みする人
    回答者数:1032人(性別、年齢で層化

    【JWIP調査】
    調査時期:2010年1月
    調査方法:調査員による訪問留置回収法
    調査対象:15~69歳の男女(性別、年齢層で割り当て)
    回答者数:525名

    (1)ソーシャルメディア利用率
     日経BP調査によると、利用率がもっとも高いソーシャルメディアは、YouTubeの62.3%、第二位は価格・comの53.9%、第三位はYahoo!知恵袋の44.7%、第四位はWikipediaの41.8%でした。

     JWIP調査によると、(週1回以上の利用率)、ブログを読む人が27.2%でもっとも高く、YouTubeなど動画投稿サイト利用率が18.7%で続いています。第三位は「SNSでゲームを楽しむ」13%、「動画配信サイトを見る」11%、などとなっています。ツイッターなどのミニブログに書き込む人は6.7%と低い率にとどまっています。プラットフォームでPCとケータイ別でみると、SNS利用率に関してはPC(9.5%)よりケータイ(11.6%)の方が高くなっています。一方、YouTubeなどの動画を見ている人は、ケータイ(5.3%)よりもPC(16%)の方が高い、という対照的な結果になっています。

    (2)ツイッターの利用実態
     富士通総研調査によると、ツイッターの認知率は70.2%と高いのですが、実際の利用率は8.2%と低い水準にとどまっています。利用率を年代別に見ると、10代が14.9%で一番高く、20代は12.4%で、30代以降は8%以下と低くなっていることがわかりました。

     ツイッター利用のメリットを聞いたところ、「リアルタイムに情報発信できる」(52.5%)、「ブログより更新が簡単」(52.2%)がもっとも高くなっています。10代・20代は、とくに「リアルタイム性」にメリットを感じています。これに対し、40代・50代は「新しいメディア」や「有名人の情報」に対する評価が高くなっています。

     NHK調査によると、ツイッターを利用する機器は、PCが96%と圧倒的に多く、携帯電話が55%でこれに続いています。いま話題のスマートフォンからの利用は17%にとどまっています。利用場所をみると、自宅が95%で圧倒的に多く、「通勤・通学途中の電車・バスの中」が49%とほぼ半数になっています。また、職場・学校が44%と三位に食い込んでいるのが興味深いところです。

     日経BP調査では、ソーシャルメディアのユーザー特性について、興味深い分析を行っています。 インターネット・ユーザーの“リアル”での意識や価値観によって、オンライン上の行為にどのような違いが生じるかを見るために因子分析を行ない、回答者を3つの心理クラスター:「アクティブリーダー型」「フォロワー型」「内向型」に分類しています。その結果、

    Twitterには「リーダー型の男性」、mixiには「リーダー型の女性」、ニコニコ動画には「内向型の男性」が相対的に多く集まる傾向があることがわかった。とくにmixiには、SNS のコミュニティを立ち上げたり、商品やサービスのレビューを投稿したりと活発に行動し、周囲への影響力が強い女性ユーザーが多く存在する。一方、YouTubeは、最も利用者数が多く、オンライン上で情報を発信する「参加者」と、見ているだけの「観察者」のバランスがよくとれているプラットフォームだ(日経BPコンサルティング,2010より)。

    という、納得の行くユーザー・プロフィールが析出されています。

    参考文献・資料:
    三浦基・小林憲一「テレビの見方が変わる~ツイッターの利用動向に関する調査」『放送研究と調査』2010年8月号
    日経BPコンサルティング:ニュースリリース、2010年7月29日
    富士通総研「ツイッター利用動向調査」2010年3月
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     けさの朝日新聞でも、管内閣の支持率が21%という調査結果が報道されていました。政党支持率をみても、自民党が民主党が上回り、いま選挙が行われれば、自民党の勝利は間違いないでしょう。先日の茨城議会選挙にそれが如実にあらわれています。来年の地方選挙での民主苦戦が予想されます。

     小沢国会招致問題、沖縄問題、景気雇用対策、社会保障問題など、喫緊のイシューで、管首相のリーダーシップが問われています。
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     今日公表されたNHKの世論調査によると、管内閣の支持率が25%となり、鳩山内閣総辞職直前に近い低水準となりました。いよいよ末期状態か?
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    ネオ・デジタルネイティブの誕生―日本独自の進化を遂げるネット世代ネオ・デジタルネイティブの誕生―日本独自の進化を遂げるネット世代
    著者:橋元 良明
    ダイヤモンド社(2010-03-19)

     本書は、東大橋元研究室と電通総研の産学協同研究の成果をまとめたものです。「デス、マス」調のわかりやすい文章で、膨大な調査データをもとに、76世代、86世代、96世代のメディア環境、情報行動の変化を探求しています。研究者にもビジネスパーソンにも有益な一冊といえるでしょう。詳細は直接お読みいただくとして、ここでは、そのエッセンスをご紹介したいと思います。

    【76世代】デジタルネイティブ第一世代(?)
     1976年前後に生まれた世代。現在34歳前後の働き盛りです。就職氷河期を生きてきた人たち。20歳前後にPCとケータイに出会い、PC利用がとくに活発な層。名だたるIT起業家がこれに含まれる。
    【86世代】デジタルネイティブ第二世代(?)
     1986年前後に生まれた世代。現在24歳前後。大学生~新卒世代。ケータイをメインに使いこなす。
    【96世代】ネオ・デジタルネイティブ世代
     1996年前後に生まれた世代。現在14歳前後。中学生がメイン。モバイル志向が先鋭化。動画デバイスを始終持ち歩き、使い倒す、ビジュアル系が多い。

     76世代と86世代に間には、メディア利用、価値観、対人関係などに大きな落差がある、と指摘しています。

     PC対ケータイ利用でいえば、76世代は、PCで「書き」、ケータイで「読む」のに対し、86世代はケータイで「書き」、PCで「読む」といった違いがあります。76世代は、テレビとPCを同時並行的に見るのに対し、86世代は、テレビを見ながらケータイをいじっている。

     価値観については、76世代が自分らしさを大切にするのに対し、86世代は人との調和を重んじる。

     対人関係でいうと、76世代は「PCで世界とつながる」と感じるのに対し、86世代は「ケータイ」でつながるという感覚をもっている。

     私自身はといえば、76世代以前に属しますが、メディア利用パターンなど、76世代に近い感じです。「ネオ・デジタルネイティブ」になると、私の世代とはまったく違う別世界の住人のような気がしています。モバイル動画を時間、場所を超えて使いこなす「ユビキタス映像処理脳」(105ページ)はその典型でしょう。ちょっと難しい言葉遣いになっていますが、96世代とそれ以前の世代の違いは、次のように要約されています。

    「デジタルネイティブ」と「ネオ・デジタルネイティブ」の違いは、前者が、主にPCを通してネットを自在に駆使する世代であるのに対し、後者は、映像処理優先脳を持ち、視覚記号をパラレルに処理するのに長け、モバイルを駆使してユビキタスに情報をやりとりし、情報の大海にストックされた「衆合知」を効率的に利用し、これまでの、言語中心にリニアなモードで構成されてきた世界観を変えていく若者です(140ページ)。


     最後の第4章では、「ネオ・デジタルネイティブとうまくつきあう」というタイトルで、ここは96世代の両親やマーケティング実務家などに有益なアドバイスがいろいろと提案されています(紹介は省略)。

     ネオ・デジタルネイティブが大人になった頃には、世の中どうなってしまうのか、想像もつきません。いろいろと勉強になりました。

     
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     「デジタルネイティブ」(Digital Natives)という言葉を最初につくったのは、アメリカの作家、マーク・プレンスキー(Marc Prensky)だといわれています。生まれたときから、ネット環境に親しんでいる若者世代のことをいいます。彼らの特徴は、

    複数のタスクを同時に処理し、情報を猛烈なスピードで受け取ることに慣れている。テキストよりも先にグラフィックを見ることを好み、ランダムに情報にアクセスすることを好む。インターネットにつながっているときが最も機能する。リアルタイムに評価されることを好み、仕事よりもゲームを好む(三村・倉又『デジタルネイティブ』より引用)

    なのだそうです。2006年頃でしょうか。世界的なITコンサルタント会社「ガートナー」がこのことばをキーに喧伝したのが、普及に弾みをつけたようです。

     参考文献の最初のものは、NHK特集番組制作のメイキング版といってもいいでしょう。番組は、2008年11月10日に放送されました。残念ながら、NHKオンデマンドにも収録されていませんので、中身をみることはできませんが、YouTubeに、画面の一部がアップされていましたので、紹介しておきます。

    (つづく)
     

    参考文献:
    三村忠史・倉又俊夫・NHK「デジタルネイティブ」取材班『デジタルネイティブ:次代を変える若者たちの肖像』2009年
    橋元良明他『ネオ・デジタルネイティブの誕生』2010年
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     最近、電子書籍がいっせいに発売されているようですね。歳末商戦の目玉になりそうな勢いです。店頭で品定めをしてもいいのですが、いまは買う気になれないので、ネットの記事で比較したいと思います。

     ITMEDIAで、ソニーとシャープの2機種を動画で比較しているのが、参考になりそうなので、リンクを貼っておきます。
    GALAPAGOSの進化を動画で確かめた(12月10日)
    Sony Readerの読みやすさを動画で確かめた(11月26日)

     サイズ的には、iPadより一回り小さく、ポケットにも入るので、電車の中などでの利用シーンを考えると、上の2機種がすぐれているように思われます。あとは、(新聞、雑誌、書籍などの)品揃え(コンテンツ)次第でしょうか、、、
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    ネオ・デジタルネイティブの誕生―日本独自の進化を遂げるネット世代ネオ・デジタルネイティブの誕生―日本独自の進化を遂げるネット世代
    著者:橋元 良明
    ダイヤモンド社(2010-03-19)
    販売元:Amazon.co.jp
    クチコミを見る

    おすすめの本です。詳しい紹介は、あすのブログで、、、

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     けさの朝日新聞朝刊で、「日本人の情報行動」調査(代表:橋元良明・東大情報学環教授)の最新データが公表されました。調査対象は無作為抽出による13~69歳の全国2500人。そのさわり部分をご紹介します。

    調査の結果、10代の自宅PCによるネット利用時間は1日に12.8分で、5年前に比べて5分あまり減少した。・・・これに対して、携帯によるネット利用時間は66.0分で、他の世代よりも長い。ただし、5年前との比較では微増にとどまっており、10代のメディア利用時間はテレビゲームやDVD、携帯ゲームなどに分散していた(朝日新聞2010年12月12日朝刊より)
    日本人の情報行動グラフ2010左の図のような結果になっています(朝日新聞記事からの引用)。このようなトレンドを良しとみるか、嘆かわしいとみるか、見解の分かれるところかもしれません。テレビ視聴時間がそれほど食われていないことからみて、10代の若者は、新しいメディアとオールドメディアを巧みに使い分けるリテラシーを身につけているものと思われます。
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     さきほど、スポーツジムで自転車こぎをしながら、テレビを見ていたら、偶然というか、BSハイビジョンで「チャップリン 世紀を超える」という番組を放送していました。あまりにも興味深かったので、延々1時間以上も自転車こぎをするハメに。おかげで、下半身がクタクタになってしまいました。

     帰宅後、ネットで検索してみたら、これは2006年7月14日放送の「ハイビジョン特集」(90分)の再放送だったことがわかり、「なーんだ」という感じ。ためしにNHKオンデマンドにログインし、検索してみましたが、残念なことに、公開されてはいませんでした。NHKの出し惜しみか?早急に公開をお願いしたいと思います。ジムでは、途中からしか見ていないので、ぜひ再視聴したいところです。今日の放送は、「ベストオブBS」という特集再放送の一環でした。

     忘れないうちに、そのエッセンスを映像とともに振り返ってみたいと思います。(イントロ部分はわかりませんので、省略します。放送にない部分は、ネットで検索した二次資料および私見です)

     チャップリンは、1889年4月、ロンドンの貧しい家庭に生まれ、移民としてアメリカに渡ります。10歳の頃、劇団にデビュー。1914年に映画デビューを果たし、たちまち人気を博します。1918年には、ハリウッドに自らスタジオを持ち、世界的スターに。

     1921年、『キッド』が大ヒット。故郷ロンドンに凱旋帰郷。大喝采を受けます。その巧みなパントマイムで、サイレント映画時代を代表するスターに。トーキー時代にはいっても、サイレント映画を貫き、『街の灯』(1931年)、『モダンタイムズ』(1936年)などの名作を残します。初期のドタバタ喜劇を脱し、現代社会を鋭く風刺する内容へと進化していきます。

     その頂点をなす作品が、『独裁者』(The Great Dictator:1940年)だったのです。NHKの番組でも、後半をすべて、この作品の紹介に費やしています。下の映像は、独裁者ヒトラーを象徴するもっとも印象的な場面(地球儀)です。


     
     しかし、チャップリンがもっとも訴えたかったメッセージは、最後の6分間の演説シーンだったでしょう。NHKが世界初の公開にこぎつけた、チャップリン自筆の300ページを超える台本が、この演説シーンの裏に隠された真実を明らかにしています。独裁者ヒトラーに対する最大級の批判でもある、「自由」と「平等」の訴えかけのメッセージは、ジョン・レノンの『イマジン』にも似て、「ナイーブ」と批判されたこともあるようですが、その普遍性ゆえに、まさに「世紀を超える」名場面として、永く記憶されることでしょう。YouTubeよ、永遠なれ!

     



     




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