ScanSnapを使って本を自炊し、それをevernoteに保存するときに注意すべきことが一つある。薄い雑誌などの場合なら、ScanSnapでスキャンしたあと、「evernoteに保存する」メニューを選べば、自動的にOCR機能が働いてテキスト認識可能な形で保存してくれるので便利だ。しかし、厚い本の場合には、何回にも分けてスキャンしなければならないので、スキャンしたものをそのままevernoteに保存すると、困った事態になる。

 というのは、複数のファイルに分けてevernoteに保存した文書を「マージ」することはできても、PDFファイルを一つに「結合」する機能がevernoteにはないからである。したがって、分厚い本の場合には、いったんスキャンしてできたPDFファイルを、ScanSnap Organizerにある「検索可能なPDAファイルに変換」機能を使って変換する必要がある。その上で、Acrobatを使って、複数のファイルを「結合」し、結合したファイルをevernoteの「ノート」画面にドラッグして保存する、というのが正しい方法である。

 なお、ScanSnap OrganizerのOCR機能は、多言語に対応しているので、その点でも、evernoteのOCR機能よりもすぐれているといえる。