メディア・リサーチ

メディアとコンテンツをめぐる雑感と考察

カテゴリ: 映像・動画

 NETFLIXは、世界最大の動画配信サービスです。2015年第4四半期には、日本とスペイン、ポルトガル、およびイタリアでサービスの提供を開始しました。今では、全部で130カ国(事実上、中国を除く世界中のすべての国)の消費者がNetflixのオンライン動画や独自コンテンツを視聴しています。契約者数は7500万にも達していると推計されます。

 しかし、動画配信サービスには、多数の企業が参入しており、激しいユーザー獲得競争を繰り広げています。それぞれのサービスは、独自の「売り」をアピールしており、ユーザーにとっては、大いに迷うところです。主な動画配信サービスには、次のようなものがあります。

・Hulu
・Netflix
・Amazonビデオ
・dTV
・U-Next
・楽天Showtime

 Huluは、日本テレビと提携しており、海外ドラマや日本のドラマが充実しています。月額930円というのは、標準的なプライスといえます。映画の英語字幕にも対応しているので、英語学習にも適しています。

 Netflixは、フジテレビと提携しており、オリジナル作品が充実しています。また、音声字幕を自由に選択できるのも便利です。語学学習にも最適です。映画作品の品揃えは、それほどでもないようです。

 Amazonビデオは、プライム会員であれば、無料で映画を見ることができます。レンタルを含めると、多数の映画作品を見るのに適しています。ただし、レンタルは1作品あたり250〜400円くらいかかります。

 dTVの魅力は、作品数の多さと、月額550円という価格の安さにあるといっていいでしょう。ただし映画の本数は、それほど多いとはいえません。

 U-Nextと楽天Showtimeは、使ったことがないので、なんともいえまsねん。

 いまのところ、決定的にユーザーを満足させるサービスが出ているとはいいがたい、というのが実情ではないでしょうか。競争による、さらなる進化を期待したいものです。



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 NHK国民生活時間調査によると、2015年の平均テレビ視聴時間(平日)は、5年前にくらべて10分も減少しています。かつて、1980年から1985年にかけて、テレビ視聴時間が初めて減少し、「すわ、テレビ離れか?」と大騒ぎしたものですが、今回の減少は、それに匹敵する「テレビ離れ」といってもいいでしょう。

 その原因は、明らかです。第一は、インターネット利用時間の増大です。第二は、ネットの動画配信サービス(とくに無料コンテンツ)の利用時間増大があるでしょう。

 同じく、NHK国民生活時間調査によると、「ビデオ・HDD・DVD]の視聴率は、ここ数年、増加傾向がみられます。



 













 また、次のグラフは、動画配信利用率に関するNTTコムの調査結果です(2015年1月実施)。これを見入ると、YouTubeとニコニコチャンネルの視聴率がとくに高いことがわかります。





























 最近では、老若男女、YouTubeで好きな動画を検索して楽しむという習慣が根付いているようです。その結果、テレビ視聴時間が短くなっているのではないでしょうか。以上の動向を「ビデオ・動画シフト」と名付けることができるかもしれません。

 ネット動画を見ているのは、若い人ほど多い、という調査データもあります(NHK調査2015年)

 
















 ちなみに、私は60代ですが、最近、音楽を中心にYouTubeを楽しむ機会が大幅に増えており、テレビはニュースと天気予報以外ほとんど見ないという状態です。その代わり、動画配信サービスを利用することが多くなってきました。

 多メディア化が進展するにつれて、こうしたテレビ離れは、ますます加速していくと思われます。 




 
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 大教室を使った今日の授業は、「テレビの登場と普及」がテーマ。1958年、テレビ普及の初期、テレビは高値の花で、普及率は10%程度でした。多くの人々は、街頭テレビをみるか、近所の裕福な家庭に集まって一緒に見るといった風景がありました。映画『Always三丁目の夕日』では、そんな情景がユーモアたっぷりに描かれています。例年、このテーマのときには、DVDで、「テレビがやってきた」という名シーンを上映していましたが、今年は、ネット動画配信を使って、その場面を上映しようと思い、ネットにつないだところ、画面がフリーズ。失敗に終わりました。いまだ、大学のネット環境は、ネット動画上映には対応できていないようで、残念な結果に終わりました。

P.S. 再挑戦!

 この失敗にもめげず、続くゼミの時間(小教室)、もう一度ネットにつないでみたところ、今度はうまくスクリーン上で問題なく上映することができました。やれやれ、これで一安心!

 
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 iPhone5で、どのアプリがどのくらい電池を食っているだろうか?iPhoneは、1日で電池を使い切ってしまうので、節約のためにも、この点を調べてみた。「設定」→「一般」→「使用状況」→「バッテリーの使用状況」でチェックしてみたところ、次のようになった。

 もっともバッテリーを食っているアプリは、動画のHulu。次は、リモート視聴アプリのML Player DTVだ。この2つだけで、全体の5割をこえている。やはり、「動画」というコンテンツは、情報量が多いために、電力消費量が桁外れに大きいことがわかった。今後、スマホで動画コンテンツが頻繁に使用できるようになるにつれて、バッテリー容量の大きさが重要なポイントになってくるのではないだろうか?

 詳しい情報は、次のサイトが参考になる。

iPhone6 などiOS 8のスマホで電池を長持ちさせる、6つのコツ

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 動画共有サイトといえば、ユーチューブが圧倒的に有名だが、他にもたくさんある。主立ったなものをリストアップすると:

Googleビデオ
Dailymotion
MySpace
ニコニコ動画
Veoh
FC2動画
Amebavison
BIGLOBEストリーム
アニメワン
Pndora.tv

 この中では、Googleビデオが検索機能で有用だ。キーワードを入れると、たいていの動画が出てくる。NHKのドラマスペシャル「蝶々さん」を見逃したので、検索にかけたところ、pandora.tvにアップされた動画がヒットした。pandora.tvは、韓国最大の動画共有サイトだという。「蝶々さん」前編は先週の土曜日に放送されたが、早くも、ハングルの字幕付きでpandora.tvにアップされているのだ。画質はあまりよくないが、ストーリーを追うだけなら、これでも十分に楽しめる。
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 きのう、本屋さんに寄ったら、『大草原の小さな家』DVD5号が1冊だけおいてあったので、思わず買ってしまいました。なにか、「あなたのために残しておいたのよ」と言っているかのようだったので、、、、。

 寝る前に、収録の3話全部通してみました。「ローラの祈り」(Ⅰ、Ⅱ)、「プラムクリークのクリスマス」の3本です。

 「大草原の小さな家」というのは、ウィキペディアによると、次のような物語です(2010年12月23日閲覧)

原作はローラ・インガルス・ワイルダー1867年2月7日-1957年2月10日)による一連の半自叙伝的小説シリーズ。原作シリーズは『大きな森の小さな家(Little House in the Big Woods)』に始まり全9作を数えるが、テレビシリーズでは第3作の『大草原の小さな家(Little House on the Prairie)』以降を描いている。西部開拓時代のアメリカを舞台にしており、インガルス一家はウィスコンシン州オクラホマ州ミネソタ州サウスダコタ州と移り住む。ローラが生まれたウィスコンシン州を後にオクラホマ州へ移り、その後ミネソタ州へ向けて旅立つまでの話がまず2時間のパイロット版として制作され、続いてミネソタ州のウォルナットグローブという町を主な舞台とした連続ドラマが、9シーズンに渡り制作された。

 原作者のワイルダーさんは、90歳まで長生きしたんですね。物語の舞台は、彼女が少女時代の1870年代。ちょうど、西部開拓の真っ盛りの頃でした。

 今回見た中で、「プラム・クリークのクリスマス」では、当時のクリスマスが、家族の間でどのように迎えられたかを、生き生きと再現しています。父親のフランク、母親のキャロライン、長女のメアリー、次女のローラ、そしてまだ幼い三女のキャリーが、それぞれに、なけなしのお金や持ち物を使って、クリスマス・プレゼントを用意します。それも、クリスマスまでは誰にも教えない「秘密」にしておくというのが、みんなの共有する暗黙の約束なのです。

 クリスマス・イブには、父さんが雪の中、鉄砲を担いで七面鳥を捕ってきます。これでクリスマスのお祝いをするのです。寝る前には、子供たちが暖炉の前にソックスをかけて、サンタクロースからのプレゼントを待ちます。

 さて、待ちに待ったクリスマス(12月25日)の朝がやってきました。みんなで、それぞれのプレゼントが披露されます。その中身は・・・・?

 それぞれが、贈る相手の家族のほしかったものを調べておいたのに、いくつかのすれ違い、というかバッティングがあり、・・・・、それでも、お互いの愛情のこもったプレゼントに感謝の気持ちを分かち合います。家族同士の深い思いやりが感動を呼びます。

 最後に、まだ幼い三女のキャリーが、わずか1セントで買っておいたプレゼントを広げると、・・・、それは銀色の大きな星(十字架を思わせる紙製のクリスマスグッズ)でした。父さんが、「そのプレゼントは誰にあげるの?」と聞くと、キャリーは、「イエス様に」と答えます。そして、父さんと一緒にクリスマスツリーのてっぺんに飾ります。その星をみつめながら、「お誕生日おめでとう、イエス様!」と、かわいい声で言います。「諸人こぞりて!」の音楽ともに、印象的なラストシーンです。

 西部開拓の古き良きアメリカの農村地帯に住む敬虔なクリスチャンの家族。クリスマスを通じて、家族愛が深められる、心温まるストーリーです。

 遠藤薫さんの著述にもあったように、アメリカでは19世紀後半には、家族ぐるみでクリスマスを祝う風習が地方にまで浸透していたことが分かります。

 DVDはふつうの書店でも発売されています。第5号の賞味期限はあと2日。見たい方は、お早めにお求めください。

  編集版YouTubeビデオより

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 12月3日、NHKオンデマンドのサービスに加入しました。「特選見放題パック」(月額945円)です。NHKは質の高い番組を数多く製作しているので、月1000円以下ならじゅうぶん元が取れるかと思ったからです。

 さっそく、「坂の上の雲」とか「おしん」など、過去の人気番組を再生しています。Nスペなどのドキュメンタリー番組にも期待していますが、見放題パックで提供している番組数は、ごく限られているようで残念です。

 きょうは12月8日。「真珠湾攻撃」の日なので、パックに含まれているNHKスペシャル「映像の世紀」で、太平洋戦争の部分を視聴と思ったのですが、この「映像の世紀」には、太平洋戦争の映像が欠落していることがわかり、またもやがっかり。この番組は、放送70周年記念番組として、「日米共同取材」により製作されたものでした。やはり、日米開戦という映像は、政治的配慮から削除されてしまったのでしょうか?それとも、映像がなかったからなのか?(そんなはずはないけれど)。不可解なところです。ユーチューブをみても、動画はなく、写真をつないだ作品ばかり。しかも、どれも「アメリカ」側の立場にたった映像でRemember Pearl Harbor!という国威発揚型、ステレオタイプ映像ばかり。

 21世紀は、テレビと映画に代わってソーシャルメディアが活躍する時代です。市民を含めて、多様な観点から「新・映像の世紀」が、いつの日か制作されることでしょう。それもNHKではなく、まったく別の組織の手で、、、

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