メディア・リサーチ

メディアとコンテンツをめぐる雑感と考察

カテゴリ: ブログ

 livedoorブログには、1つのアカウントで複数のブログを作る機能がついている。しかも基本的に無料。いままで別のブログサービスで、別のテーマのブログをつけていたが、手間を省くために、それらをlivedoorに引っ越すことにした。そこで活用したのが、livedoorの記事作成画面についているevernoteボタンだ。その手順は次の通り。
  1. 別ブログの中で、引っ越したい記事を選択→コピーし、web clipperで記事部分をevernoteの「ブログ」ノートブックに取り込む
  2. livedoorの新規記事画面を表示させ、evernoteボタンを押し、「ブログ」ノートブックを開き、取り込みたい記事を選択する
 これだけの簡単操作で、記事の引っ越しが完了する。見出しや写真なども、本文とともに元のまま再生されるので便利だ。

 この作業でわかったのだが、ブログの記事は、いま読み返すと、情報が古くて引っ越しにあたいしないものがけっこう多いということだ。そういう古くさくなった記事はもちろん引っ越しの対象から除外するようにしている。ブログの引っ越しは コンテンツのリフレッシュにも役立っている。
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日記
16:21:07 せっかく「えばろぐ」という日記執筆のための便利なツールが手に入ったので、このアプリで書き込んだ文章を、EvernoteとSmartEverに送信するだけではなく、ブログにも投稿できないかと考えた。

幸い、私の使っているブログ(livedoor blog)にはevernoteの記事を取り込む機能が備わっている。

というわけで、早速これを試してみたのが、この文章だ。写真も添付してみました。

写真
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2014/10/12 16:25
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 ブログ検索専用のエンジンは、どのくらいあるのかわからないが、「ブログ検索」というキーワードで調べてみると、次のような検索サイトが有力であることがわかった。

Google
Yahoo!
kizasi.jp
livedoor
Ritleweb

 このうち、Googleは、最近アップされたブログ記事を検索するのに適しているようだ。ほんの数分まえにアップした自分自身のブログも検索に反映されているのには、びっくり。Yahoo!は、キーワードランキング10位までを表示してくれる。ブログ記事のトレンドを知るには便利かも。Kizasi.jpは、今日の注目キーワードを知ることができ、またキーワードを文字の大きさで表示してくれるので、話題のなかのどんな部分が注目されているかを視覚的に把握できて、これも便利。Ritlewebでは、主立った12のブログポータルのキーワード出現度を同時に示してくれる。これをみると、livedoorとはてなが多い。これは実態なのか、偏りなのか不明だ。

 それぞれに長短があるようなので、ブログトレンドを正確に知るには、これら複数のサーチエンジンを使い分けるのがいいようだ。
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 「クロスメディア研究会」調査によると、ブログを読む効用は、3つの因子(情報入手、娯楽、コミュニケーション)に分かれました。これを性別、年齢別にみると、「情報入手」「コミュニケーション」に関しては有意な差はみられませんでした。

 「娯楽」の因子と属性の関連をみると、性別では「女性」、年齢別では、若い人ほど、ブログを娯楽的に読む割合が高くなっています。

 年齢別の因子得点をグラフ化すると、次のようになっています。

  ブログを読む効用×年齢
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 さて、「クロスメディア研究会」によると、ブログを読む人の感じる効用(充足)を因子分析した結果は、次のようになっています。

ブログを読む因子分析

 簡単にいうと、第1因子は「情報入手(知識共有)」、第2因子は「娯楽(情緒的解放)」、第3因子は「コミュニケーション」となります。

 みなさんは、どのタイプにあてはまるでしょうか?

※おかげさまで、本ブログ開設から2週間で、1000PVを達成しました。これからも、ぜひご愛読ください。
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 川浦さんらの研究などで、人がなぜブログを読むのか、ある程度わかりました。それでは、人はなぜブログを読むのでしょうか?

 「クロスメディア研究会」のデータをご紹介しましょう。ブログを読むときに感じることを聞いたものです。

ブログを読む効用

 もっとも回答率が高かったのは、「時間つぶしになる」、二番目は「楽しいと感じる」でした。ここまでは、動画共有サイトと同じですね。

 違っているのは、第三位以下です。第三位には「詳しい情報を得ることができる」が入っています。これに続いて、「ヒントやひらめきを得ることができる」となっています。この点、ブログは、「知識共有コミュニティ」に近いものがあるといえそうです。

 知識共有コミュニティとは、ソーシャルメディアの一つで、わからない事柄について、みんなで質問したり回答しながら、知識を共有しようというサイトのことをいいます。これについての研究も、いずれご紹介したいと思っています。
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このテーマに関する研究の白眉は、やはり川浦さんらの調査研究でしょう。『ウェブログ心理学』(NTT出版, 2005)で、詳しく紹介されています。ここでは、その一部を引用させていただきたいと思います(第3章 ウェブログの社会心理学 より)
ウェブログの心理学 調査は1997年に、ウェブ日記作者を対象に実施されたものです。
調査概要:
対象:代表的なウェブ日記サイトの書き込み者1529名
有効回収:402票(男性305名、女性70名;30代までで全体の9割)

ウェブ日記を始めた動機として、いちばん多かったのは、「自分のことを表現するのによい方法だと思ったから」(48%)。次は「他の人が日記を書いているのを見て」「情報更新が手軽にできるから」の順。いまのブログでも似たり寄ったりの傾向がみられるのではないでしょうか?

次に、因子分析をした結果、(1)自己表現動機、(2)手段的動機、(3)同調的動機、の3グループに分かれました。

ウェブ日記の「効用」については、「自分に共感してくれる他者と出会い、親しくなれる」という回答がもっとも多く、「自分の問題や感情などを、整理し明確にすることができる」「不満や葛藤などを発散し、すっきりすることができる」がこれに次いでいます。このあたりは、「クロスメディア研究会」の因子分析結果とよく似ていますね。

川浦さんは、この回答項目を因子分析したところ、2つのグループに分かれました。
(1)自己に向かう効用(自分の問題や感情などを整理できる、自分の本当の気持ちがわかる、不安や緊張が解消する、など)
(2)他者との関係に向かう効用(自分に共感してくれる他者と出会い、親しくなれる、自分で気づかない欠点や特徴などを他者から指摘してもらえる、など)

この点について、川浦さんは、次のように述べています。
「分析的な観点からすると、ウェブ日記の効用が、自己に向かう側面と、他者ないし関係に向かう側面の2つに分離した点がおもしろい。つまり、二種類の効用は連動していないのである(前掲書77ページ)
最後に、「あなたがホームページに日記を書いているのはなぜだと思いますか」という設問を5つに分けて質問しています。回答者数とともに、みると、次のようになっています。
(1)日々の生活の記録を自分のために覚書として残す(備忘録)(92人)
(2)日々得た情報を他の人に提供できる(日誌)(91人)
(3)他の人に自分という人間を知ってもらえる(公開日記)(87人)
(4)自分で自分を理解することができる(狭義の日記)(54人)
(5)特に理由はない(理由なし)(50人)
さらに、日記のタイプと動機・効用との関係を調べるために正準判別分析を行った結果、次に示すような2つの軸が得られました。

川浦さん正準判別分析
(山下他,2005,p.86より引用)

川浦さんらは、従来の日記研究、自己開示研究の成果とデータ分析をもとに、下の図のような「ウェブ日記継続意向を支える心理的メカニズム」のモデルを提示しています。

川浦:ウェブ日記の心理過程モデル

この図式は、今後の同種研究にとっても非常に参考になります。その後のブログ研究でも支持されているようです(いずれ詳しく紹介する予定です)。


参考文献:
山下清美・川上善郎・川浦康至・三浦麻子 『ウェブログの心理学』(NTT出版)2005年
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 前回の最後の部分で、ブログの書き手(ブロガー)の感じているメリットをご紹介しましたが、これをさらに分析してみましょう。

 13項目の回答を因子分析してみると、次のように、3つの因子に分かれます(主因子法、バリマックス回転)。

ブログ書き手の感じ方:因子分析表

 第1因子は、「他者とのコミュニケーション」因子といえます。
 第2因子は、「情緒的発散」因子です
 第3因子は、「情報発信・蓄積」因子です。

 私の場合は、第3因子のメリットを一番強く感じています。

 この3つの因子を変数として、クラスター分析をしてみると、4つのクラスターに分類されることがわかりました。クラスター1は「他者とのコミュニケーション」効用が大きい群、クラスター2は「情報発信・蓄積型」の群、クラスター3は「情緒的発散」群、第4クラスターは、その他の人々という風に解釈されます。

 クラスターと性別、年齢別の関連をみると、年齢別では差がみられません。しかし、性別にみると、下のグラフのように、はっきりとした有意差がみられます。

ブログ書き手のクラスター分析

 女性は男性にくらべて、「コミュニケーション」型と「情報発信・蓄積」が多くなっています。男性は、いずれにも属さない「オールラウンド?」型が多くなっています。

 他の研究者、機関による調査との比較は、次回とりあげたいと思います。しばらくお待ちください。
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 「クロスメディア研究会」の調査(※)によると、ふだんブログを読んでいる人がみているブログの内容は、次のようになっています。
ブログを読む内容

 「自分の知り合いの日常の出来事」がもっとも多く、「趣味やサークルの話題」がこれに次いで多くなっています。やはり、身近な話題が好まれるようです。

 次に、ブログを読んでいて感じることを聞いてみたところ、次のような結果となっています。

ブログを読むときの経験

「時間つぶしになる」がもっとも多く、「楽しいと感じる」がこれに続いています。

 ここまでは、ブログを「読む」側の利用経験ですが、次に、ブログを書く側の利用実態をみることにしましょう。

 まず、ブログでどんな話題(コンテンツ)を取り上げるかを聞いてみたところ、次のような結果となりました。

ブログで書く内容

 「自分の日常の出来事」が圧倒的に多く、「テレビ」がこれに続いています。「テレビとツイッターの関係」の記事でも指摘しましたが、テレビとブログも相性がいいようです。ブロガーにとっては、日常生活と並んで、テレビが重要な情報源となっているようです。

 では、ブロガーは、日頃ブログを書いていて、どんなメリットを感じているでしょうか?

ブログを書いていての経験

 第1位は、「自分の考えや気持ちを発信できる」、第2位は、「書くことによって自分の感情や考えを整理できる」、「自分の近況を周囲の人に知らせることができる」ということです。私の場合も、この点には共感できます。やはり、ブログは、なによりも手軽で身近な情報発信メディアという点に最大の特色があるといえるでしょう。

 次回は、ブログの利用実態について、さらに深い考察を行う予定です。

※「クロスメディア研究会」というのは、首都圏のメディア研究者約10名からなるメディアにかんする研究団体です。本調査の概要は次の通りです。
調査時期:2009年8月
調査方法:インターネット調査
調査対象:ソーシャルメディアの利用者
回答者数 800人
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