NHK国民生活時間調査によると、2015年の平均テレビ視聴時間(平日)は、5年前にくらべて10分も減少しています。かつて、1980年から1985年にかけて、テレビ視聴時間が初めて減少し、「すわ、テレビ離れか?」と大騒ぎしたものですが、今回の減少は、それに匹敵する「テレビ離れ」といってもいいでしょう。

 その原因は、明らかです。第一は、インターネット利用時間の増大です。第二は、ネットの動画配信サービス(とくに無料コンテンツ)の利用時間増大があるでしょう。

 同じく、NHK国民生活時間調査によると、「ビデオ・HDD・DVD]の視聴率は、ここ数年、増加傾向がみられます。



 













 また、次のグラフは、動画配信利用率に関するNTTコムの調査結果です(2015年1月実施)。これを見入ると、YouTubeとニコニコチャンネルの視聴率がとくに高いことがわかります。





























 最近では、老若男女、YouTubeで好きな動画を検索して楽しむという習慣が根付いているようです。その結果、テレビ視聴時間が短くなっているのではないでしょうか。以上の動向を「ビデオ・動画シフト」と名付けることができるかもしれません。

 ネット動画を見ているのは、若い人ほど多い、という調査データもあります(NHK調査2015年)

 
















 ちなみに、私は60代ですが、最近、音楽を中心にYouTubeを楽しむ機会が大幅に増えており、テレビはニュースと天気予報以外ほとんど見ないという状態です。その代わり、動画配信サービスを利用することが多くなってきました。

 多メディア化が進展するにつれて、こうしたテレビ離れは、ますます加速していくと思われます。